健康コラム ノロウイルスに気をつけて


インフルエンザの他にも、日本全体に流行しメディアをにぎわせているウイルスに「ノロウイルス」があります。ノロウイルスとは、急性胃腸炎などの症状を引き起こすウイルスの一種で、カキなどの二枚貝による食中毒の原因になるほか、感染したヒトの糞便や嘔吐物、あるいはそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して経口感染します。

症状としては、突然腹の底からこみ上げてくるような感触がきて吐き気をもよおし、吐いてしまうことが多い。しかもそれが一度で終わらず何度も激しい吐き気が起こる、という症状が出るようです。また、無理に横になろうとしても気持ち悪くて横になれず、吐き気が治まった後は、急激かつ激しい悪寒が続き、さらに発熱を伴うこともあるようです。これらの症状は通常、1、2日で治癒し、後遺症が残ることもないそうですが、免疫力の低下した老人では、死亡した例(吐いたものを喉に詰まらせることによる窒息)も報告されています。また感染しても発症しないまま終わる場合や、風邪と同様の症状が現れるのみの場合もあります。よく、「嘔吐、下痢、腹痛を伴う風邪」という表現がありますが、それはノロウイルスなどによる感染症である可能性も少なくなく、単なる風邪ではない場合があるようです。

 ウイルスを蓄積した二枚貝の生食・半生食、感染した患者からの経口感染などの感染経路を考慮すると、特に飲食物を取り扱う人が充分に注意を払うことによって効果的な感染予防が出来るといえそうです。

1, 生カキ等の二枚貝は中まで充分火を通して食べる。(漬け水を散らさない)
2, 生の食品を扱った包丁やまな板、食器などはよく洗浄・塩素系漂白剤による消毒をする。※
3, 生で食べる野菜・果物等の生鮮食品は流水で充分に洗浄する。
4, トイレ後、調理時、食事前はよく手を洗う。
5, トイレは便座のフタを閉めてから水を流す。
6, 手拭いタオルの共用は避ける。

まだまだ空気が乾燥する季節は続きます。鼻・のどの粘膜の免疫力が低下するこの時期、ウイルスの感染には充分に気をつけましょう。

※調理道具を消毒しましょう

調理道具洗浄 イラスト

洗剤で洗った後、塩素系漂白剤を使って消毒しましょう。塩素系漂白剤の他、85℃以上の熱湯での加熱も有効です。

販売フロア:本館B棟3階

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